吼える


犬であるので、吼えるのは当然である。しかしここは、森の中の一軒家ではなく、周りに色々な人たちが生活している都会である。出来るだけ吼えさせないようにしないと、ご近所さんにご迷惑がかかる。それと同時に、コーディーに主従関係をはっきり判らせる必要がある。そこで最初にやってきた関門が、食事時の吼えである。私たちが主人である事をわからせるために必ず私たちが先に食事を摂り、その後でコーディーに食事を与える。しかし、コーディーもお腹をすかせている。早くほしいものだから、その意思表示として吼える。ひたすら吼える。こんな時はどうしたら良いのか?ひたすら無視をすると良いらしい。ところが、食事中に横で吼えまくられると、食べた気にならない。ゆっくり食事が出来ないのである。遊んで欲しくて、ゲージから出して欲しくて、吼える。「鳴いたって、お前の思い通りにはならないよ。吼えても無駄だよ。」と思わせる為に、無視するのが一番らしい。しかし、前述したように森の中の一軒家ではなく、周りに色々な人たちが生活している都会である。ご近所さんの迷惑になるので、いつまでも放っておけない。そこで、なだめて吼えるのをやめさせる。コーディーのおもうつぼ!吼えるとかまってもらえると思い、また吼えるという悪循環。そこで次にとった作戦が、「天誅作戦」 吼えると天罰が下る、というものである。具体的には、吼え出して鳴き止まない時に、ものかげに隠れて遊び道具のボールをコーディーにぶつけるという作戦だ。ところが一度投げる瞬間を、コーディーに見られてあえなく失敗。たいした効果が得られなかった。結局甘噛みの時と同じ、仰向けに押さえ込んで口を掴み、目をにらみつけて叱る方法で、時間をかけて躾けるしかなかった。