たかがほぼ10km、されど約10kmダウンリバー in 宮川
May 2006
僕がカヌーを始めたきっかけは、あるHPとの出会いが大きく影響している。その方がホームリバーとして慈しんでおられる川、それが三重県・宮川。その方こそが、akiちゃん。彼のHPで幾度、宮川を見たことだろう。その度にいつかは訪れてみたいと、強く思うようになった。その想いが、ついに現実のものとなった。ダウンリバーと言えるほどの距離ではないし比較的穏やかなコースだが、僕たちにとっては待ちに待った宮川だ。仕事が休みの平日の前夜、Mamaと話をして急遽ダウンリバー決行を決定。ただし昼から結構な雨が降っていたので現地まで行って僕たちでは無理と判断したらダウンリバーは中止する事と、当日朝の天気次第と言う条件を2人で確認してのことであった。

中川大橋にて
当日の朝、幸い上々のお天気。早速アストロにダウンリバーの装備を積み込み、カヌーをカートップして準備万端。前回と違うのは今回は僕たちだけのダウンリバーの為、アストロの回送用の折りたたみ自転車BD‐1と新しく買ったレスキュー用のスローロープとレスキューナイフのリバーショーティー。仕事場からの帰りにあるショップでスローロープを見に立ち寄って話を聴くと、応対してくれたスタッフがレスキューに関して非常に造詣の深い方で「こう言うと営業的にとられるかも知れませんが、僕はロープとナイフはセットだといつもお伝えしています。ロープの本当の怖さを認識していない方が、意外と多いんです。」と丁寧に教えてくれた。
いずれはと考えていたし彼の話に納得できたので、スローロープとリバーショーティーを僕とMamaの分買った。にーおー・じろじろを送り出して、早速アストロに飛び乗る。いざ、宮川へスタート!途中渋滞もなく、快適なドライブ。今日のスタート地点である中川大橋へは伊勢自動車道勢和多気I.C.で降りたほうが近いようだが、川の様子を見たいのでゴール予定地点の宮リバー度会パークから中川大橋へ向かおうとひとつ先の玉城I.C.で降りる。ところが、あまり川を見ることが出来なかった。そんなこんなで若干の時間ロスがあったが、中川大橋へと到着。農作業をしている人に車を停めさせて貰いたいと話しに行くと、「気をつけてな。」と了承してくれた。
準備、完了!

しばし、宮川を堪能・・・
さてダウンリバーの準備も整い、念願の宮川へと漕ぎ出した。スカッと快晴とはいかないが、暑からず寒からずのちょうど良いコンディション。幸い今の所は、風も吹いていない。初めての宮川なので水の状態や水位などのコンディションがどうなのかは、僕には判断が付かない。ただ穏やかな天気のなか、ゆっくりとパドルを入れる水音がことのほか心地よい。ところが漕ぎ出して暫くするともともとが超初心者同士のテクニックのなさか、コンビネーションの乱れか、カヌーの操り方で険悪なムードに。「なんで、そっち側漕ぐねん!」「だって、右に行きたいねんもん!」「もう十分バウが右に向いてるからそれ以上右に振ってどうすんねん!」てな調子。
ちょっとあれこれ言い過ぎたかなと反省して、ある程度好きに漕いでもらう様にした。すると感覚が戻ってきたのか、しっかりとJストロークも出来ているし良い感じパドリングしていた。「「左に大きな岩が隠れてる!」と、少し先の川の状況までちゃんと掴める余裕も出てきた。やっぱり人にあれこれ言われてやるよりも、愉しみながら自分でやるってことが大切なんだろうな。スタートが11時をまわっていたので、少々お腹が空いてきた。コーディーも早朝からのドライブと言う事で、いつもは7時の朝食もお預け状態。と言う事で早々に右岸の河原に上陸して、ブランチタイム。今日のランチは、Mamaの手作りお弁当。コンビニおにぎりとは、わけが違う!
満腹になって、ごろり・・・

鷹かトンビかが、見下ろしている

穏やか・・・

久々に登場の僕・・・、満足の図!
お腹が一杯になると、不思議と眠くなる。思わず河原でごろん・・・、気持ち良〜い!見上げると鷹かトンビかが、悠然と空を舞っている。あんな風に飛べたら良いだろうな〜。川も良いけど空も良いな〜、なんて良からぬことが瞬間頭をよぎった。(ヤバイ、ヤバイ!)そんな思いをかき消すようにと、再度宮川へとカヌーで漕ぎ出す。相変わらず、穏やかな宮川。ゆっくりと、まったりと、川を愉しむ。川の深さによってだろうか、色の違う所がそこかしこに。小学校の図画の時間に缶カンで作った筆洗いで筆をゆすいだ時のように、色々な色が水の中に広がっている。Mamaは絵心があるから、今度はダウンリバーしながら絵を描くって言うのも良いかもしれない。
コーディーも随分慣れたのもで、おとなしくカヌーに乗っている。時折カヌーから身を乗り出して、川の水をペロリ。僕はあまり知識がなかったんだけど、Mamaに話すと「ちょっと、やばいかも・・・。」何でも知り合いの犬もコーディーも以前そうだっんだが、川の水を飲むと下痢しやすいらしい。実は今回も、翌日コーディーの犬小屋の横に大量のゲロが。虚弱体質の、ボーダーコリーなんだろうか?と言うのも、うちのコーディー牧羊犬の癖にスタミナないんです。ちょっと走ると、すぐにばてる。まっ僕もMamaもコーディーの、そんなボーダーコリーらしからぬところが好きなんだけど。よく飼い主に似るって言うけれど、てっ事は僕らもあかんたれって事でしょうね(笑)。
想像通り、綺麗な川面

ゴールは、あの橋の向こう?
そんなあかんたれ夫婦がカヌーを漕いで、宮川を下ってゆく。今日はリバーマップを車に忘れたので、今どの当たりを下っているのか正確な位置が判らない。「ねえ、もうすぐゴール?」「う〜ん?あの赤い橋を越えたらゴールかな?」ってな調子。でもいつもの僕たちのスタイルでゴールは決めているけれど、これ以上無理だと思ったりもう十分と思ったらそこがゴール。だから、スタート地点にアストロを置いて、カヌーにBD−1という装備で川を下る。そうすると、いつでもゴール地点を変更できるから。なんて考えながらも、ゴール予定地の宮リバーパークの河原に無事到着する事が出来た。何とか今回もBD−1を川底に沈めることなく、ゴール!
さてここからが、大変だった。早速アストロを回送するためにBD−1を組み立てて、Mamaとコーディーに見送られ一路中川大橋を目指す。たかが10km、楽勝とお気楽に考えていたがこれが大きな間違い。中川大橋までの道のりは、結構きついアップダウンもある。新緑のお茶畑を愛でる余裕もなく、ひたすらBD−1のペダルを踏み込む。途中2回ほど自転車から降りて、押して上がった坂に出くわした。たかがほぼ10km、されど約10km!以前日置川で同じようにBD−1でアストロの回送に向かった時はなんて事がなかったのに、今日のこのバテ加減はいったいなんなんだ!日ごろの運動不足のせいだろうか?それとも、年齢的なものなんだろうか?
無事、宮リバー度会パーク到着

中川大橋から下流を望む
いずれにせよ自分のケツを自分で拭けないようでは、外遊びをする資格なし!マジで、体を鍛えなければと痛感。だってまだまだ、外遊びを愉しみたいですから。誰か周りの人に頼って、迷惑かけての外遊びなんて出来ませんもの。自立した中年目指して、トレーニングあるのみ!なんて考えながら、ヘトヘトの僕は何とか中川大橋に到着。橋の上から見る宮川は、また違った美しさを感じさせてくれる。心も体もクールダウンさせるには、充分な景色だ。その時、ふと気付いた。「宮川に、潜るの忘れた!」カヌーの上からだけ宮川を愉しんで、宮川の中に入って愉しむのを忘れていたのだ。まあ、お楽しみは次回においておく事にしよう。
いつの頃からか、憧れていた宮川。今日僕たちが経験した宮川は、その魅力のほんの一部でしかないだろう。もっともっとここで愉しんでみたいと、ゴールに着いて強く思った。次来る時は、何をメインに愉しもうか?同じコースをもっと深く堪能しようか?中川大橋より上流を、愉しんでみようか?支流の素晴らしい水質を、愉しんでみようか?それとももっと短い距離を、ただゆっくりと寄り道しながら愉しんでみようか?いろんなプランが、頭をよぎる。もうすぐこのあたりも、鮎釣りを愉しむ人で賑わうのだろう。今度訪れるのは晩秋か、それとも来春か・・・。いつになるかは判らないけれど、いつかまた必ず訪れたい川である。

ゴール地点宮リバー度会パークから望む、宮川
訂正とお詫び
今回のレポのタイトルは当初「たかが6.5km、されど6.5kmダウンリバー in 宮川」でしたが、僕がカヌーに興味を持つきっかけとなったHPのウェブマスターであり宮川をホームリバーとしておられるakiちゃんからBBSで距離が間違っていると指摘していただきました。慌てて、地図などで確認した所(当然の話ですが)宮川をよく知り尽くしたakiちゃんから教えて頂いた通りでした。全く個人の趣味のHPですが、正しい情報を提供する事を怠ってしまいました事をお詫びし訂正させていただきます。akiちゃん、教えてくれてどうもありがとう!
2006/5/24