男の約束スキー in めいほうスキー場
March 2006
じろじろが学校からのスキー合宿から帰ってきてすぐに、スキーに行きたいと言い出した。思えば、にーおーのときもそうだった。よっぽど愉しかったのだろう、二つ返事で「よし!スキー、行こう!」と返事をした。それから暫く、日々の忙しさに全くその約束を忘れていた。ある日、「いつになったら、スキーに連れて行ってくれるのかなって言ってたわよ。」とMamaから言われて、我にかえった。そうだ、じろじろと約束してたんだ!父親として、男として、我が子にたいしたことはしてやれないけれど、一つだけ心に決めている事がある。 “子供との約束は、必ず守る” 何とかしなければ・・・。でも仕事の都合で、3月下旬までは身動きが取れない。友人に色々と教えてもらって、めいほうスキー場へ向かう事にした。

第1クワッドリフト
雪の状態やゲレンデコンディションを考えると、もっと東が良いそうだが時間的なことなどを考えてめいほうスキー場に決定。4時過ぎに、自宅を出発。制限速度+α(ほんの少しですよ...汗)で約3時間、7時過ぎにめいほうスキー場に到着。3月13日からクローズまでは通常1,000円の駐車料金が無料と言う事で、無人のゲートをスルーしてセンターハウスにほど近い駐車場へとアストロを滑り込ます。誘導のおじさんが、隣の車との間隔を十分に取ってくれるのもとても有難い。早速、アストロの車内でスキーウェアーに着替えレンタルスキーセット(スキー+ストック+ブーツ)を借りて、いざゲレンデへ!
第1クワッドリフトに乗って、第2ゲレンデから第1ゲレンデを3本ほどウォーミングアップ。「おい、次どうする?」「一番てっぺんまで、行こう!」と言う事で、第1クワッドリフトを降りて第2クワッドリフトに乗り継ぎ、標高1600mの山頂へと到着した。さすがにここまで来ると気温も低くど素人の僕たちでさえ、良い感触だと感じるほどの雪に覆われていた。「そんじゃ、行こうか!」と颯爽と滑りだす僕。めいほうスキー場は難易度に応じてコースを、初級をα、中級をβ、上級をγと呼んでいてその後につく数字×10mで滑走距離を表している。頂上から僕たちがトライしたのは、α500。初級コースの滑走距離5000mと言う事になる。
素直に嬉しさを表に出さない斜に構えた、じろじろ

結構、さまになってるね!
途中γ90、β90への分岐点があるが、慎重にコースを間違えないようにα500への迂回路を必死に八の字をキープして進む。もうその頃から、「先に行ってるね。」と言い残して、じろじろは両足揃えて華麗に滑り降りて行く。息子に置いて行かれてなるものかとスピードアップするも追いつく事は出来ず、マイペースで滑ることにした。「曲がりたい方向と反対側のブーツを触るようにすると、曲がりたい方向にに曲がれると確か去年習ったな・・・。」 て事でやってみると・・・、おおっ〜簡単に曲がった!少しずつ思い出して調子が出て、少しスピードに乗って滑れるようになってきた。スキーって面白いな〜って感じた頃に、一番下まで到着。じろじろが、退屈そうに待っていてくれた。「大分、待った?」「うん・・・、5分くらい」おやじの面目丸つぶれ・・・(とほほ・・・)。気を取り直して、再度山頂まで向かう。そして一気に、一番下まで滑り降りる。4〜5本ほどこのパターンを繰り返しただろうか、僕も少しましに滑れるようになってきた。しかし、それでもじろじろに、付いていくのが精一杯。ちょっと、バテテきたしお腹も空いたので、ランチタイムとすることに。ランチタイムを愉しんだのは、α500途中にある第1レストハウス。
めいほうスキー場はセンターハウスの他に、第1レストハウス、第2レストハウスが点在していてトップシーズンでもさほど食事するのに混雑して大変な思いをすることが無いそうだが、シーズンも最終コーナーのこの時期思っていたよりもはるかに快適なランチタイムを過ごす事が出来た。2人とも800円のカレーをほおばり、いろいろな話をした。これからの進路の事、水泳の事、クラブ活動のことなどなど。今まであまり感じなかったけれど、コミュニケーションが取れていなかったのかなって少し反省。僕の知らないじろじろが、そこにいた。もっともっと話をして、理解しあわなければダメだなって痛感した。お腹もふくれたし、そろそろゲレンデへ。
この位の密度なら、派手にこけても大丈夫?

Funny JIROJIRO!
ところがこの頃から吹雪いて、前が見えにくなってきた。α500の山頂に行くとガスがかかった様になって、前が見辛い。まっ、もともと自分の足下近くしか見ていない僕には大して関係ない事もあり、引き続いてバンバン滑った。ランチの時じろじろにこつを教えてもらったけれど、長嶋茂雄タイプなのか感覚的で抽象的な表現のオンパレードで凡人の僕には今ひとつ理解できなかった(笑)。こうなったら、“習うより慣れろ”を実践あるのみ!ところが、午前中の様にうまく曲がれない。両足の親指が痛くなってきて、踏ん張りが利かないのだ。もう少し大き目のブーツを借りるべきだったのか、ぴったりのサイズを借りたのでじろじろも親指の爪の痛みを訴えてきた。
爪の痛みは何とか根性で耐えたが、今度はひざが痛くなってきた。これも変なニーアクションをしたのだろうか、ずきずきと痛み出した。もっと体鍛えなければ、ちょっと情けないな・・・。その後にやってきたのが、太もものプルプル。普段使ってないんだな・・・。爪・ひざ・太ももの三重苦に耐えながらも、α140も制覇。その後も、α500を何本か滑って、2人とも「限界!」名残惜しいけれど、帰り支度を始める事にした。コーヒーを飲もうとセンターハウスに入ると、大勢の人が大型液晶テレビの方を見入っていて、WBC(World Baseball Classic)の決勝戦が映し出されていた。(王JAPAN、初代チャンピオン、おめでとう!) じっくりとコーヒーを味わって、レンタルスキーを返却し、アストロの中で着替えを済ませた。そして向かったのが、スキー場からほんの2〜3分の明宝温泉湯星館。思っていたより汗をかいたので、この温泉は有難い。湯船の中でプルプルきていた太ももを、入念にマッサージ。露天風呂もあり、じっくりと筋肉の疲れを取ることが出来た。風呂上りのビールと言うわけには行かないので、風呂上りのポカリを2人でやりながらまた色々と話をした。どうも次男は長男と比べると、子ども扱いしてしまう所があるようだ。
名残惜しいが、また来シーズン。

明宝温泉 湯星館
でも今日一日じっくりとじろじろと過ごして、確実にそして僕が思っているよりもはるかに成長していると実感した。スキーも上手だった。まじで、追いつけない。悔しいから、これからどんどんスキーに行って上手になってやる!スキーが愉しいって、心底感じた。ちょっとやばいかもしれない・・・。春・秋は川でカヌー、夏は湖でカヌーと海でお遊び、そして冬はスキー。遊びのスケジュールで、頭の中がいっぱいになりそうだ。でも、それもまた良し。ONとOFFのメリハリのついた時間を持つことによって、そのどちらもが充実して行くんだろうな・・・。どちらかだけの人生なんてつまらない。大いに働き、大いに遊ぶぞ〜!
明宝温泉湯星館を出て5分もしないうちに、じろじろは眠りに落ちた。大阪までの3時間少しのドライブ中、一度も目を覚ます事はなかった。幼い頃はよく見ていたじろじろの寝顔を、久しぶりにまじまじと眺めた。この春から中学3年生のじろじろの寝顔が、なんだかとても無邪気に感じられた。時々寝顔をチラッと見てのドライブは、疲れるどころかとっても和んだ気持ちにしてくれた。知らず知らずのうちに僕の顔が緩み、笑顔になっているのが自分でも判るほどだった。彼らも水泳や学校の行事で忙しいので、一緒に過ごす機会もこれからは少なくなるだろう。だから尚の事一緒に遊んでいるときは、一生懸命遊ぶ事にしよう。あれっ?知らぬ間に、子供に遊んでもらっているのかな?

スキー、行くぞ!
2006/3/21