初ダウンリバー in 木津川
April 2005
MyCanoeを夢見たときから頭の中にあった風景・・・それはダウンリバー。穏やかに流れる川にカヌーを浮かべ、川の流れと同化して穏やかに下る。移り行く風景も、とっても穏やか。その景色をこれまたゆっくりと穏やかに、頭の中にインプットしてゆく。時々空を見上げて、ちっぽけな自分を確認する。そんな時間に憧れてカヌーを手に入れたと言っても、決して過言ではないだろう。
そして夢にまで見た時間、がついに実現する事となった。先日の青蓮寺湖でも大変お世話になったtahoeさんから、木津川を下らないかとお誘いが。ちょうどスケジュールも空いていたので断る理由はどこにも無く、即「お願いします!」 我が家の初ダウンリバーの、始まり、始まり〜!

photo by tahoeさん
我が家からR163で1時間弱、少し曲がりくねった道を通ったがコーディーにも特に問題なく、スタート地点の笠置キャンプ場に無事到着。「少し先に行って、ファルトを組み立てておくから・・・」との打ち合わせどおり、tahoeさんと息子さんのyuuji君の姿が見えた。なぜだか、とってもほっとする。と、その傍らにお見掛けしたことの無いカップルが、それもいかにもこれから川を下りますってなスタイルでtahoeさんと談笑していた。ご挨拶に伺うと、そのカップルの方もこれから木津川を下る予定との事。旅は道連れ・・・これも何かのご縁かと言う事で、急遽ご一緒する事に。
聞けば先週もここに来られており、木津川は2回目のツーリングだそうだ。tahoeさんは4回目、そして我が家は初木津川。自分たちなりに当日の体調やスキル、気候などのコンディションを客観的に分析、ご一緒する方に迷惑をかける事は無いだろうと判断し、いざ川へ!今日は水位がずいぶん低く数箇所はライニングダウンが必要だと、笠置キャンプ場への道すがらスカウティングして来たtahoeさん。ライニングダウンでも何でもしますよっと、気合十分の我が家。若干の不安を胸に、木津川へと、カヌーを進めた。水質は決して清流というレベルではないけれど、足に当たる流れがとっても心地よかった。
Oさん&Sさんのナイスカップル
コーディーもずいぶん慣れてきた様子で、ダウンリバーを愉しんでいる様に見える。ただ、岸や木々に羽を休める鳥をみつけると、獲物を狙うハンターの目つきになって身を低く構える。近くの河川敷で散歩のときもスズメやカラスを狙って、目つきを変えてそーっと近づきダッシュ!いまだかつて、コーディーに捕まった鳥は1羽もいませんが(笑)。でも、なんとなく余裕が出来てカヌーを愉しんでいるようで、すごく嬉しい気分になれた。さて穏やかに下って行くうちについに、瀬が現れた!「えっ、笠置キャンプ場から下流に瀬なんてあったっけ?」と、考え込んでいる、ベテランパドラーさん、我が家にとっては立派な瀬なんです!
瀬(あくまでも、瀬です...笑)が見えてきた。Mamaとコミュニケーションをとりながら、パドルを持つ手が汗ばむ。「あの右側から、行こか」 「OK、右側ね!」 「左、漕げ!」 「OK!」 いい格好してうろ覚えのカヌー用語だけは使うのをやめようと、Mamaと事前に打ち合わせ。この方が意思の疎通を、図れたようだ。そう言えばコーディーへのコマンドも、我が家の場合すべて日本語。結構気に入っている我が家流、判りやすい方がいいもんね。息のぴったり合ったパドリング(?)で、無事瀬をクリアー。緊張がほぐれたあたりで、そろそろお腹がすいてきた。お待ちかねの、ランチタイム。
我が家にとっては立派な瀬! photo by tahoeさん
 
yuuji君の誘導で、本日のランチポイントへ上陸。前回ご一緒したときもご馳走だったが、今日のメニューはなんだろう?風が少しあったのでtahoeさんのカヌーを風除けに、我が家のカヌーをテーブルにしてセット完了。そうそう、女性人の為に小さな自立式のタープもセットされた。tahoeさんがカヌーから荷物を降ろして、準備に取り掛かる。さて、本日のメニューの発表です!“美味!串かつ”と“旬!筍ご飯”。 串かつは、小麦粉を付けて普通は鶏卵をといてつなぎとするところを、卵白をあわ立ててメレンゲにしてそれをつなぎにするという手の凝った作り方。これが、ばか美味!

メレンゲ、製作中

美味い!熱っ、熱っ!
そうこうしているうちに、筍ご飯もいい具合に炊き上がった。串うちから筍ご飯の段取りまですべてtahoeさんの奥さんが準備して下さったそうで、おいしいランチをありがとう御座います!美味かったです!我が家が申し訳程度に準備してきたデザートを召し上がっていただき、ご・ち・そ・う・さ・ま・で・し・た(合唱)。実はこの日、幻のメニューがありましてそれは、“爽やか!そうめん”。折角準備していただいたうえに、ご馳走になってこういう言い方はいかがなものかと思いますが・・・、もうこれ以上は食べられましぇーん!ご好意を無にして、済みません。でも・・・、これ以上は食べられましぇーん!
焚きたて筍ご飯、コーディーも欲しそう?

火加減は、どうですか?

豪華なランチを、たらふく堪能
さー、後半戦のスタート。少し余裕が出来てこのあたりから、周りの風景を愉しむ事が出来るようになった。街ではもうすっかり散ってしまった、桜が誇らしげに咲いている。ちょっと、得した気分。前半はyuuji君が先頭を行って、川の状況を逐一教えてくれていた。ランチ以降文字通り調子に乗った我が家は、Mamaと2人で漕ぐ漕ぐ。後ろを振り返ることなく、漕ぐ漕ぐ。ふと振り返ると、皆さん遥か彼方。団体行動を乱してしまって、反省。でも、ダウンリバー初挑戦の僕たちでも、心地よく川を愉しむ事が出来るほど絶好のコンディションだったし、何より安心して愉しめたのはここをよく知っているtahoeさんのお陰だ。感謝、感謝!
そろそろゴールに、近づいてきたらしい。yuuji君が、的確に指示を出してくれる。「あの橋を超えたら、すぐ左に接岸してください」 あー、あの橋を越えたら終わりなんだ・・・。そう思うと、駄々っ子のように帰りたくないと思った。岸が遠く離れていったらな〜という思いは届くはずも無く、ダウンリバー終了の時を迎えた。全員無事にゴールに到着できた事が、なにより嬉しかった。皆さん、お疲れ様でした!そして、ありがとう御座いました!

無事、ゴール!

はい、チーズ!
初めてのダウンリバー、とっても素敵でとってもゆっくりとした時間を愉しむ事が出来た。お世辞にも綺麗といえるような水質ではないけれど、我が家からのアクセスと我が家のスキルからするとベストマッチな川の一つである事は間違いない。初ダウンリバーに際し、色々とお世話になったtahoeさん&yuuji君、本当にありがとう。たまたま笠置キャンプ場で出会ったOさん&Sさんのベストカップル、ダウンリバーにお付き合い頂き、どうもありがとう。素敵なパドラーと川との出会い、とても良い一日だった。
今まで(といってもたった2回だけれど...笑)ダム湖でしかMyCanoeを浮かべた事の無い我が家にとって、ちょっと緊張のダウンリバー初挑戦だった。無事川下りを終えて感じた事は、「ちょっと、はまっちゃったかな?」どうやらとっぷりカヌーの魅力に浸かっちゃったようです。さーて、次はどこに行こうか?

憧れていた時間・・・  photo by tahoeさん
2005/4/24